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パイプやキセルといった喫煙具の名門メーカー・柘製作所。製品のクオリティは世界でも認められており、私たちにとって馴染み深いシガレットやシャグに関するものも数多く展開しています。もちろん、たばこ葉やシャグにも造詣が深いことから、シャグやシガレットでも複数のブランドを展開しています。
その柘製作所が手がけるシャグブランドの一つがブラックスパイダーです。主にフレーバー系シャグを展開するブランドで、日本人に馴染み深い「味」ばかりがモチーフにされています。フレーバー系シャグは世界中で複数のブランドがありますが、中には「モチーフの面白さ」だけで、肝心の喫味はスカスカだったりと本末転倒なものもあります。そういった中、ブラックスパイダーはいかにも日本らしい忠実なモチーフの再現に加え、あくまでもたばこであることを忘れない丁寧な喫味設計が売りで、この点もユーザーから高く評価されているところでもあります。
さて、今回はこのブラックスパイダーブランドから、2022年秋に登場したフレーバー、マロングラッセを試します。そもそもマロングラッセは栗を酒に数日間漬け込んだ深い味わいが売りで、このモチーフをたばことして再現するのはかなり難しそうに思います。しかし、そこは表現力の高さで知られるブラックスパイダーです。他ブランドにはできない香料などで、面白い喫味を表現してくれるのではないかと、吸う前から期待が膨らみます。
そんなブラックスパイダー マロングラッセですが、まずはパッケージを開封し、香りと葉の感じから見ていきましょう。
ブラックスパイダー マロングラッセのスペック
- 生産国 ラオス
- 価格 830円
- 内容量 30g
開封
さっそく開封してみました。さすがブラックスパイダーとも言うべき香料の表現度が高く、栗、そしてお酒の濃厚で甘い香りがシャグ全体から漂ってきます。ずっと嗅いでいたくなるような心地よい香りですが、一方で香料の量がかなり多く、どれだけ深く嗅いでも、たばこ葉の香りを確認することはできません。
これまでの香料強めのブラックスパイダーの中には、肝心の喫煙時に喫味全体がスカスカになるものもあり、この点に少々不安が残りますが、どんな味わいになるのかはこの時点では全く想像が及びません。
葉の感じ
ブラックスパイダーブランドの他の銘柄同様、焦げ茶色の葉と黄色い葉が混じり合うように入り組んでおり、その刻みは細かく、バージニア葉、オリエント葉のようです。ただし、開封した際に感じた強い香料感がそのまま反映するかのように、たばこ葉は粘度高めで、触ると指先にマロングラッセの香りがベトッとこびりつきます。極端にベトついたシャグというわけではない一方、他のフレーバーよりも粘度高めであることには違いがありませんので、特に手巻きにする際はシャグを詰めすぎないようにする工夫すると良いでしょう。詰めすぎてしまうと、火入れしても詰まって吸えない、なんていうことがあります。このため、何度か試し、詰め方のコツを掴むようにしたいです。
ここまでが開封した際と葉の感じのチェックですが、実際に火入れすることでどんな喫味を楽しませてくれるのでしょうか。まずはヴェポライザーから試していきたいと思います。
FENiX MINI PROで吸ってみた
毎度お馴染み、扱いやすくダイナミックな喫味を味わえるヴェポライザー、FENiX MINI PROで試すことにしました。まずは低温度の190度からいってみます。
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1パフ目にして、マロングラッセ特有の栗の甘みと香ばしい香り、そして、お酒特有の苦味、酸味が丸く口の中に広がり、かなり面白い味わいです。この繊細な味わいは、ブラックスパイダーブランドでしか成り立たないものではないかと思うほどの完成度で、感動を覚えるほどです。
ただし、やはりたばことして考えると、ボディ、キック感は極めて弱く、「マロングラッセ風の良い香りを吸っている」といっただけの感じで、スカスカと言わざるを得ません。
この点、ヴェポライザーの燃焼温度をアップさせることで解決するのでしょうか。次に試してみます。
温度を上げて吸ってみた
FENiX MINI PROを220度に設定。
190度で感じたマロングラッセを模した香料の味わいの角が丸くなり、より一体感が増したかのような味わいで、これはこれで悪くないです。
ただし、やはり肝心のたばこ本来の味わいはまだまだ薄く、220度でも「温かい煙を吸っている」ようにしか感じませんでした。香料の完成度が高いだけにこの点がかなり惜しく感じますが、そもそもブラックスパイダーブランドはヴェポライザーとの相性が悪いのかもしれません。
そのポテンシャルを感じるためには、やはり手巻きで味わうほうが良さそうです。次に試してみたいと思います。
手巻きで吸ってみた
1パフ目でまず感じたのは、ピリッとした口当たりとバージニア葉、オリエント葉特有の芳醇なたばこ感。これが実に美味しく、パフ中半から後半にかけて追いかけてくるように口の中に広がるマロングラッセの香料感と合わせて、実に良い喫味です。どこかパイプ用の高品質のたばこ葉にも似た風合いで、かなり贅沢な喫味に仕上がっています。
後味として、舌先に最初のピリッとした風合いが残る一方、口の中がベトつかないスッキリ感もあり、このバランスの良さはブラックスパイダーブランドの中でもダントツのように思いました。
正直、フレーバー系シャグをあまり好まない筆者ですが、このバランスの良さから今後指定銘柄にしたいと思うほどです。手巻きで嗜むユーザーの方であれば、このブラックスパイダー マロングラッセはかなりお勧めのシャグです。
ブラックスパイダー マロングラッセの感想
ここまでのご紹介の通り、ヴェポライザーとの相性は激悪だった一方、そのポテンシャルを十分引き出す手巻きでは、ブラックスパイダーブランドの中でもダントツの喫味設計だと思いました。
そのピリッとした口当たりと、丸く包み込むようなマロングラッセ香料の風合いは、実に優雅で吸っている時間は貴重なリラックスタイムになることウケアイです。
手巻きに限って言えば、かなり優れた印象を抱いたブラックスパイダー マロングラッセ。本当にうまいシャグだと思いますので、ぜひ一度お試しいただければ幸いです。
ヴェポライザー評価:1/5
手巻き評価:5/5
※本記事で紹介したブラックスパイダーはリンク先でも詳しく紹介しています。